抜本的な再発防止対策なし
志賀原発と同タイプの沸騰水型原発では、制御棒を重力に逆らって下から押し上げる仕組みになっています。そのため、単純な操作ミスによって制御棒が脱落し、脱落する制御棒の本数等の条件によっては臨界事故になると言う重大な構造的欠陥があります。
今までに公表されているだけで、12件もの制御棒脱落事故(志賀原発1号機を含む)が起きています。制御棒が完全に下まで抜け落ちた事故、同時に34本も抜けた事故、臨界が7時間半も続いた事故など、どの事故も重大事故に発展する危険性があるものでした。
志賀原発2号機のように改良型といわれるタイプでも、制御棒脱落は起きています。
こんなに起きていた! 制御棒の脱落
★1978年11月
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福島第一3号機
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5本脱落
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1979年02月
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福島第一5号機
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1本脱落
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1980年09月
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福島第一2号機
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1本脱落
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1988年07月
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女川1号機
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2本脱落
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1991年05月
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浜岡3号機
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3本脱落
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1993年06月
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福島第二3号機
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2本脱落
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1996年06月
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柏崎刈羽6号機
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4本脱落
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1998年04月
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福島第一4号機
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34本脱落
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★1999年06月
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志賀1号機
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3本脱落
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2000年04月
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柏崎刈羽1号機
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2本脱落
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2000年12月
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浜岡1号機
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3本脱落
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2006年05月
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柏崎刈羽3号機
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1本脱落
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(★は、臨界事故になったもの)
脱落のほかにも、誤って挿入されてしまう等、制御棒のトラブルはいろいろ発生しています。
電力会社の言う「再発防止対策」は、構造的な欠陥はそのままにして、現場の作業員に責任を押し付けるものです。こんなことでは、事故の再発は防げません。
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